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木藪日記
第99回
二兎追うものは・・・

依頼者: OLのA子さん(32歳)
対象者: 不倫相手の営業課長(39歳)
イラスト
依頼者のA子さんは、アパレルメーカーに勤務するOL。
A子さんは、妻子持ちの営業課長と不倫しているという。
週に1度は密会する関係が、1年以上も続いている。
課長はかなりの男前で、他のOLからも相当に人気があるとのこと。
「課長は私のもの」という優越感はあるが、「他にも女がいるのでは?」と、気が気でないらしい。
つまり愛人から愛人調査の依頼を受けることになった。
課長は夕方から取引先に出かけ、そのまま直帰する勤務パターン。
月〜木曜の夕方4時から帰宅までを尾行することになった。
初日の夜7時、課長は新宿駅で20代前半の、派手な女性と待ち合わせ。
「キャバクラの同伴か」と思ったが、2人は普通に食事を済ませ、お酒を飲んで一人で帰宅した。
が、その3日後に、またその女性と待ち合わせ。
会話の内容から、それほど親しい間柄ではないと分かる。
が、課長が彼女を口説こうとしていることはアリアリ。
何軒かバーをはしごし、彼女の目が潤み始める。
2人が最後に向かった先は、ラブホテル街だった。
調査結果を聞いたA子さんは「女性に見覚えはない」という。
さらに追跡調査した結果、相手の女性は取引先の百貨店の店員(24)と判明。
激怒したA子さんは、証拠のVTRからプリントアウトした写真を妻に送りつけたという。
それも「愛人代表」と明記して。
二兎を追った課長は”二兎”とも失うことになるだろう。
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