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木藪日記
第64回
鬼のいぬ間に?

依頼調査: 浮気調査
対象者: 夫(29歳)
イラスト
ある不動産会社に勤める夫(29)は、妻(27)の妊娠が分かった直後に本社営業部に異動が決まった。
花形である。
かねてからの念願だったそうだ。結婚2年目。まさにおめでた続きである。
「仕事の方も順調で2人して喜んでいたんですけど、夫の帰宅時間が不規則になり始めて。スーツに香水のにおいをつけて帰ってきたり。私がお風呂に入っているすきに、こっそりだれかに電話しているようなんです」
タレントの優香に似たいやし系の妻は、目立ってきたおなかを抱えて涙をこぼした。
尾行2日目。夜9時に会社を出た夫は、会社から2駅離れたバーでOL風の女性2人と待ち合わせ。3人で飲み始めた。
どちらか1人が夫の浮気相手だろうと目星をつけたが、2時間後バーを出た3人はそのままシティーホテルの一室に朝までこもり続けた。
調査結果を聞いた妻は「あんなにまじめで優しい夫だったのに・・・」とひとしきり泣いた後で、「絶対に許さない」と歯がみした。
その後夫は妻からも会社からも三くだり半を突きつけられている。
経費の使い込みを上司に指摘され、地方に飛ばされたそうだ。
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