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木藪日記
第102回
身から出た錆び

依頼者: A子さん(35歳)
対象者: 夫(35歳)
イラスト
調査を依頼すると、調査をしていることがバレてしまうのでは?
そんな心配をされる方が多い。
夫の浮気調査を依頼したことで、妻が妙にそわそわしてしまう。
それで夫に調査を感づかれる、というケースがある。
A子さんの場合もそれに近かった。
高校時代の同級生だった夫と”できちゃった結婚”したのが10年前。
夫は建設会社に勤務している。
実はA子さん自身も、パート先で知り合った8歳年下のフリーターと不倫しているという。
「夫の行動が怪しいんです。突然、昼間に電話してきたり、これまで必ずあった”帰るコール”なしで帰宅したり。
私の浮気を疑っているというより、夫も浮気しているような気がするんです」
平日の5日間で調査したが、夫に変わった動きは見られない。
「絶対に浮気しているはず」というA子さんの依頼で、さらに再調査したが、夫はまったくの”シロ”。
自分のやましさから生じたA子さんの被害妄想だったわけだ。
逆に浮気調査を依頼したことで、A子さんは挙動不審になっていたのだろう。
「おまえ、何か変だぞ」と夫に問い詰められ、携帯電話のメールをチェックされ、自分の不倫がバレてしまったらしい。
A子さんは現在、離婚調停中と聞いている。
とんだ”やぶへび”になってしまったようだ。
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