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第2回
中途採用の実情 |
依頼者:IT企業人事課課長
対象者:A(27)、B(41)、C(37) |
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<概要>
中途採用を考えており、履歴書に記載されている経歴や資格、特技などが本当のことかどうかをチェックしたい。特にこの会社では外資系のIT事業をメインに行っているため、外国語のスキルとパソコンスキルが実務レベルで必要不可欠であるという。
資格だけでなく、実務実績などを重視して採用を決めたいと思っているが、履歴書や筆記試験だけでは本当の即戦力かどうか判断しにくい。そこで、現在の勤務先や仕事内容など、実務レベルのことを調べて欲しいとの依頼を受ける。
<調査期間>
それぞれ3日間(終日〜帰宅まで)
<調査内容>
それぞれの履歴書に記載された自宅住所から張り込み、尾行を開始する。
AとCに関しては記載内容と偽りもなく、社内評や経歴にも問題なく、筆記試験の実力を信用しても大丈夫と判断する。
しかし、Bのみ、連日異なる会社に出入りしていた。夕方近くまで出てこないこともあり、得意先に直行で立寄っているとは考えにくかった。一方、経歴などにはウソの記載はなく、素行のみに不安を感じていた。
その後の調査で現在の勤務先がブローカー的な仕事を手がけているようで、数年前にはその会社の経営者が詐欺事件で逮捕されている事実を掴む。
客を装って潜入してみたが、社内を大きなパーテーションで区切り、中が見えないようにしており、人数も2〜3人のガラの悪い人間がおり、明らかに不明点が多く見受けられた。
<報告後>
外資系ということもあり、不安要素も一つでも所持している人間は事前に切り落とされるらしい。現在はAとCのみが最終面接に進んでいるということ。
Bに関しては、不採用を通告したという。
この時期、少しでも怪しい状況にある人材は能力的に優れていても、今後の不安要素があるため、横領や情報の流出などの可能性があるので最初からそういう芽は削除しておくことが大切という。 |
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